自社職人が1枚1枚作り上げている完全オリジナル毛氈「敷折織」だからこそ。オーダーのあったどこから見ても美しい段飾り毛氈という依頼を叶えることができました。
厚さや発色にこだわった生地、品がありなおかつ華やかさを添える柄。どれをとっても飾ったお人形を最大限引き立てサポートいたします。
私が、人形業界に入った当初、
疑問に思った事がありました。
「なぜ、段飾り毛氈の側面には布がないのだろう?」
その疑問を人形業界関係者に投げかけても、
返ってくる答えは
「昔からそれが当たり前だよ」でした。
2013年、ウエダに一本の電話がありました。
「東京の某結婚式場の五月人形の段飾り毛氈を
新しくしたいが、ロビーに飾るので横から見ても
みっともなくないようにしたい。」
前々から私自身疑問に思い、考えていた事です。
——やはり誰もが思うのだ。
即座に「出来ます。お任せください。」と
お返事をしていました。
実は人形のウエダが鳥取県にあることがわかると、
残念なことに一度お話しはなくなりました。
しかし、それから3週間ほどして再度お電話が・
「都内でもいろいろなお店を探したのですが、
技術的に対応してもらえなかったり、
縁柄も少なかったり…今から頼めるでしょうか?」
遠地ではしょうがないとあきらめかけていた所でした。
嬉しいお電話に、またも即答しました。
「すぐ作業に取り掛かります!」
依頼の場所は明治神宮の結婚式場、
皇室御用達の由緒ある施設「明治記念館」。
その施設にふさわしいクオリティを…と
連日試作を繰り返し、職人の工夫を盛り込み
誰から見ても技の光る毛氈に仕立て上げました。
完成後、直接現場へ伺い既存の人形段にあわせ
少しの手直しを加えると…
特別毛氈は見事にぴったりはまり、ほっとひと息!
記念館のスタッフの方々からも、
嬉しいお褒めの言葉をいただきました。